希少価値の高さと肉質の良さで幻の豚肉「TOKYOX」
「TOKYOX」は東京都畜産試験場で開発された合成系統豚「トウキョウX」の豚肉で、東京都内と都以外の指定生産農家で飼育されているブランド豚肉です。
飼育に関して、安全性 (Safety)・生命力学 (Biotics)・動物福祉 (Animal welfare)・品質 (Quality)の4つのコンセプトが設けられており頭文字を取って「東京SaBAQ(東京サバク)」と呼んでいます。都会らしさも忘れてないですね。
合成系統豚、系統豚とは
「TOKYOX」のX(エックス)は交雑のクロスを意味するXと、未知の可能性という意味のX、2つの意味が込められています。
クロスは3つの種の豚を掛け合わせていることからきていますが、では「TOKYOX」がどうように開発されたのかを見てみましょう。
「TOKYOX」は合成系統豚といわれる人間が開発・改良した独自の豚の種類になります。
「合成系統豚」とは肉質などに特化した改良を目的として複数の品種の豚を用いて交配することによって造成された系統豚のことです。
上の図でいうと「TOKYOX」は北京黒豚、バークシャー種、デュロック種をA種、B種、C種に当てはめ、雄雌交互交配の計6パターンの交配で生まれた豚を選別し、それらを交配して生まれた豚をさらに選別し、肉質や味、さらに体重などの体系的な選別を繰り返し、約7年の歳月をかけて開発されました。
他の三元豚などは一代限りなのに対し「TOKYOX」は代を重ねていく種になります。
「TOKYOX」は1997年(平成9年)に合成系統豚として全国で初めて日本種豚登録協会に認定されました。
では系統豚とはどこが違うのでしょう
「系統豚」とは豚の品種内で肉質や個体の大きさなどのバラツキを極力無くし、かつ繁殖能力の高い豚群を作出する為に改良された種で、改良・開発には5~7年ほど掛かります。
茨城県の「ローズポーク」を例に見てみます。
「ローズポーク」の生産において上の図では
- ランドレース種…系統豚ローズ、ローズL-2,ローズL-3など
- 大ヨークシャー種…系統豚ローズW-1、ローズW-2など
- デュロック種…系統豚サクラ201、ローズD-1など
このようにそれぞれの種で改良された系統豚を用いて生まれてくる子ブタにバラツキが極力少ないようにしているのです。
ようするにエリートにエリートを配合してエリートが生まれてくるように改良しているわけです。
しかし生まれてきた豚は子孫を残すことはありません。一代限りとなるのです。
対して「TOKYOX」のような合成系統豚は、最終段階で生まれてきた豚をさらに選別を繰り返して独自の種として個体数を増やしていき、流通できるようにするのです。よって繁殖用と食肉用とに分かれてしまいますが、子孫を残しながら「TOKYOX」を繁栄させていくのです。
ただし近親配合にならないよう生産においては管理が必要になってきます。
生産から流通まで一体管理で高品質かつ安全な「TOKYOX」を提供
「TOKYOX」は東京都農林水産振興財団の青梅畜産センターで系統の管理及び維持を行っており、そこから繁殖用の豚が指定農家に販売されます。
そして農家は子豚を定められた飼育法・飼料で生産し、さらに指定を受けている加工業者から、指定販売店で消費者のもとに届くのです。
霜降り肉が特徴の「TOKYOX」
「TOKYOX」の肉は牛肉のように霜降りがあるのが特徴です。
口の中でとろける様な食感が味わえます。シンプルに塩コショウで味わってと進める方もいます。
「TOKYOX」の豚肉は、ほかのブランド豚肉と比べても約2倍以上のビタミンB1を含んでいます。
ビタミンB1は代謝をよくし、疲労回復に効果があると言われています。
栄養もあり、食感も良しの「TOKYOX」。
大都会東京から世界を目指すブランド豚です!
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