食べる人に安心・安全をわかりやすくローズポーク
「ローズポーク」とは、茨城県で生産されているブランド豚です。
茨城県が改良・開発した系統豚を利用したブランド豚肉で、茨城県の県花である「バラ」にちなんで「ローズポーク」と名付けられています。
安心・安全をモットーに大切に管理・生産されているブランド豚肉です。
「ローズポーク」のネット上の口コミ評価は…
※楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのレビューから独自に算出
脂に関してのコメントが多く、他の豚肉とは全く違う!という感想もあります。
焼いても柔らかで調理法はなんでもOKなブランド豚肉「ローズポーク」。
かつての豚肉一大生産地、茨城県から誕生した「ローズポーク」
茨城県は昔から養豚が盛んな地域で、輸送面での利便さから東京方面の出荷が盛んでした。特に戦後は出荷が急増し、1957年(昭和32年)には豚の粗生産額で日本一となります。
※粗生産額…農業生産によって得られた農畜産物と、その農畜産物を原料として作られた加工農産物を販売して得た利益額のこと。現在では農業産出額として表記されることが多い。豚の場合、豚肉そのものにベーコンやハムなどが主な加工品
しかし他の地方から子豚を仕入れて育てる割合も高かったため、茨城県は独自の系統豚を開発して、豚肉の県内自給率アップと品質向上を目指すことになります。
茨城県養豚試験場は1970年(昭和45年)6月から系統豚の開発に着手します。
※系統豚とは…同じ品種内での発育や肉質などのバラツキを極力少なくするため、繁殖や産肉性に優れた種を掛け合わせて改良を何代か重ねて厳選された繁殖用の豚。
そしてまず1978年(昭和53年)にランドレース種の系統豚「ローズ」が完成します。この「ローズ」は翌1979年(昭和54年)5月15日に日本で最初の系統豚として認定を受けました。
「ローズ」は茨城県の農家を中心に配布されます。そこでの実績が元になり、1982年(昭和57年)にJA全農いばらき内に事務局を置く茨城県銘柄豚振興会はローズポーク事業を開始します。
その後の実証実験で「ローズ」✖大ヨークシャー種の雌にデュロック種の雄を掛け合わせた種の豚が肉質や繁殖面での斉一性が高かったため「ローズポーク」の系統は決定することになります。
さらに1987年(昭和62年)には茨城県養豚試験場で大ヨークシャー種の系統豚「ローズW-1」が開発されます。(系統豚の認定第21号)
そして最終的に「ローズ」✖「ローズW-1」の雌豚に国の機関である農水省白河種畜牧場茨城支場で開発されたデュロック種の系統豚「サクラ201」(系統豚の認定第13号)の雄豚を配合して「ローズポーク」を生産することが決定したのです。
そのあとを継いだ系統豚「ローズL-2」「ローズL-3」と「ローズW-2」も開発され、使用されています。
系統豚は年数が経つと繁殖能力も衰えてくるため、常に開発・改良が必要なのです。
飼料も統一し、育てる農家も厳選された「ローズポーク」
「ローズポーク」は茨城県のJAが中心となって生産・出荷されています。
JAが認定した養豚農家がJAから配布された系統豚を育て、さらにJAが指定した大麦配合の飼料を生育段階に応じて5種類与えられて育ちます。そして販売店も限定されています。
このようなシステムにして安全・安心が保たれているのです。
その成果が2002年(平成14年)に行われた食肉産業展「第2回銘柄ポーク好感度コンテスト」において全国のブランド豚肉17種の中で最優秀賞に輝くことになったのです。
さらに2013年(平成25年)に行われた過去10回の最優秀賞を集めて行われた「銘柄ポーク・グランドチャンピオン大会」でも優良賞を受賞しています。
「ローズポーク」は全国的にもブランド豚として認められることになります。
全体のわずか3%の貴重なブランド豚「ローズポーク」
「ローズポーク」の肉質は弾力がありつつも、きめの細かさもありやわらかで、さらに良質な脂肪の甘みと光沢が特徴といわれます。
しかし「ローズポーク」は茨城県から出荷される豚肉全体の約3%にしか過ぎません。
これは独自の格付けで上物・中物に格付けされたものだけが「ローズポーク」として流通できることになるからなのです。
格付けされなかった豚肉は「茨城県産豚」としての流通になります。
「ローズポーク」は生産体制、飼料、格付けなどしっかりした基準を設けると共に長年改良されてきて、美味しいブランド豚肉としての地位を確立してきたのです。
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